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MATとは

移動透過通信とMAT開発の背景

モバイルコンピュータや無線インフラの急速な普及により、インターネット上での移動透過性に対する需要が高まってきています。 また、近年では、PAN(Personal Area Network)の概念の登場とともに、移動透過性を持ったネットワークであるモバイルネットワーク(Mobile Network)への要求も強まってきています。 移動透過性とは、通信ネットワークにおいて、位置に関係なくノードを不変の識別子で識別でき、ノードが移動してもそのノードとの通信が切断されないという2つの性質を同時に満たすことを指します。

この移動透過性を実現するために、これまでMobile IP(RFC3344)/Mobile IPv6(RFC3775)やLIN6などが提案されており、 モバイルネットワークについては、Mobile IPv6を拡張したNEMO(Network Mobility)(RFC3963)などが提案されています。しかしながら、NEMOはトンネリング手法によるパケットサイズの増加や伝送路の冗長化などの問題を抱えたアーキテクチャとなっています。これらの問題点の原因は、移動透過性を持っていないノードとの移動透過通信もサポートを前提にしているためです。

MATは移動透過性を持つノードとだけ移動透過通信を行うよう限定することで、Mobile IPv6などがもつ問題を解消した移動透過アーキテクチャです。MAT (Mobility support Architecture and Tecnologies または Mobile IP with Address Translation)は、常に最適経路で通信を行い、かつトンネリングによるヘッダオーバヘッド(トラフィックの増加)も発生しない移動透過通信アーキテクチャです。

移動透過性を実現するアーキテクチャ MAT

アプリケーションなどの上位層における移動透過通信を実現するため、MATはネットワーク層であるIPv6の機能を拡張しています。現在、IPv6での実装を進めていますが、アーキテクチャとしてはIPv4でも適用可能です。

MATが動作するモバイルノード(MN: Mobile Node)は、モバイルアドレス(MA: Mobile Address)とホームアドレス(HA: Home Address)の2種類を持ちます。 ホームアドレスはアプリケーションプログラムやTCPコネクションなどのノード識別子となる固有のアドレスであり、モバイルアドレスは接続しているリンクからのルータ広告などの手段により割り当てられる、ノードの現在位置を示すアドレスとなります。MNは、通常のIPv6アドレスと同様に複数のMAを持つことができます。

ホームアドレスとモバイルアドレスはネットワーク層においてアドレス変換されます。アドレスの変換処理部分の概要を右図に示します。上位層でのノードの識別にはホームアドレスを、経路決定にはモバイルアドレスをそれぞれ使うことになります。

MNからパケットを受け取る、もしくはMNへパケットを送ろうとする通信相手ノード(CN: Correspondent Node)は、アドレスを変換のためMNのホームアドレスとモバイルアドレスの対応(マッピング)情報が必要となります。

ホームアドレスからモバイルアドレスへの変換を例に、CNがパケットを送信する時に行う動作の概要を説明します。 MNへパケットを送信したいCNがMNのマッピング情報を持っていない場合、ホームアドレスを手がかりとしてこれを取得する必要があります。 MATではこのために IPアドレスマッピングサーバ(IMS: IP Address Mapping Server)と呼ばれるサーバを導入しています。IMSは複数のMNを管理するサーバであり、各MNの最新のマッピング情報を保持しています。CNは通信したいMNのホームアドレスをクエリとしてIMSに問い合わせることで、通信したいMNのマッピング情報を知ることができます。 マッピング情報を問い合わせるべきIMSのアドレスはDNSによって与えられます。 MATではDNSのPTRレコードと同じドメインにIMSレコードを追加し、ホームアドレスをクエリとしてIMSレコードを問い合わせると、IMSのIPアドレスを取得できる仕組みになっています。


逆に、CNがMNから初めてパケットを受信したとき必要となるモバイルアドレスからホームアドレスへの変換処理は、MNが送信開始時などのパケットにホームアドレスを付加して送信することで実現します。ホームアドレスは、IPv4ではIPオプション、IPv6では拡張ヘッダの宛先オプションを利用して与えられます。

モバイルネットワークに拡張したMAT-MONET

MATアーキテクチャを拡張し、ネットワーク単位での移動透過性を実現するMAT-MONETの開発も行っています。これにより、ネットワーク毎の移動透過性が実現でき、MAT機能を持たない固定ノードでも移動透過通信を実現できるようになります。

MAT-MONETでは、MATのホームアドレスとモバイルアドレスに対応するものとして、ホームプレフィックスとモバイルプレフィックスを定義しています。ホームプレフィックスはモバイルルータの位置にかかわらず固有のプレフィックスであり、モバイルプレフィックスはモバイルルータが移動先のアクセスルータから割り当てられるネットワークプレフィックスとなります。ネットワークに接続するノードは、これらのプレフィックスを利用してアドレスを生成します。 MAT-MONETによる移動透過通信では、モバイルネットワーク内にある移動透過通信機能のないホスト(LFN: Local Fixed Node)に対してのみ適用され、モバイルネットワークの内部であっても、自身がMATの機能を持つホストやMAT-MONET対応のルータはそれらのノード自身の処理で移動透過通信を実現できます。

LFNに対する移動透過通信は、モバイルルータでアドレス変換することで実現します。 MATでは、ノードのホームアドレスとモバイルアドレスのマッピング情報をIMSへ登録していますが、LFNにはその機能がないため、モバイルルータが代わりにホームプレフィックスとモバイルプレフィックスの対をマッピング情報として登録します。 登録されたIMSは、ホームアドレスをキーとしてクエリを受けた場合、そのアドレスのホームプレフィックス部分をキーに検索を行い、モバイルプレフィックスのマッピング情報を返します。

通信相手ノード(CN)がモバイルネットワーク内に存在するLFNと通信したい場合、上述の通りにマッピング情報を取得し、ホームアドレスからモバイルアドレスへの変換を行いパケットを送信します。パケットはモバイルルータまで到達し、そこでモバイルアドレスがホームアドレスに書き換えられLFNへ転送されることで、通信が可能となります。 一方、逆方向のLFNからCNへの通信の場合、通信のはじめにモバイルルータがホームアドレスオプションとして、そのホームアドレスを付与して送るようにしています。これはIPv6宛先オプションヘッダに格納されており、これを利用することでCNはマッピング情報を得ることが可能になります。

MATアーキテクチャの特徴

MATアーキテクチャは以下の点で効率的な移動透過通信を実現できます。

- 常に最適経路による端末間通信を実現
IP層でアドレス変換を行うことで、Mobile IPやNEMOで発生するような冗長経路をとることがなく、エンドホスト間での最適経路通信が可能
- 最小限のトラフィックオーバヘッド
トンネリング技術を使用しないため、トンネルオーバヘッドによるトラフィック増加が発生しない
- 複数インタフェースの同時利用が可能
異なるネットワークとの接続が複数インタフェースによって同時に利用できる環境では、通信の中断がない、シームレスなハンドオーバが実現可能
- モバイルネットワークのネスト接続が可能
モバイルルータ配下に複数の従来ノード(LFN)、モバイルノード、モバイルルータ(別の移動ネットワーク)を接続した状態で移動可能

紹介ビデオ

MATプロモーションビデオ(広島市立広島工業高等学校製作・編集 2007年5月, MPEG1 約75MB)
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